
装置概要
X線回折法は材料の結晶構造を調べるための最も一般的な手法です。結晶性の材料に対し、入射角を変化させながらX線を照射すると、特定の角度でX線が回折現象を起こし、材料から強く出射されます。このときの出射角(回折角)とそこでの信号の強さから、その材料に特有のパターンが得られ、そこから結晶構造を解析することができます。
また非常に多くの材料について、その回折パターンがデータベースとして蓄積されており、既知のパターンと比較することでその材料がなんであるかを同定することができます。
X線回折によりわかることは他にもあり、配向性、結晶子サイズ、残留応力なども調べることが可能です。
また回折現象ではありませんが、X線の試料表面における反射から薄膜の膜厚を調べることもできます。
主な仕様
メーカー | リガク |
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機種名 | SmartLab |
X線管球 | Cu |
X線出力 | (通常使用時)1200 W (40 kv, 30 mA) |
検出器 | シンチレーション検出器、1次元半導体検出器(2次元は故障中) |
可能な測定方法 | 2θ測定 (アウトプレーン) |
2θχ測定(インプレーン) | |
極点測定(アウト/インプレーン) | |
逆格子測定 | |
反射率測定 | |
残留応力測定 |
設置年度
2009年度
設置場所
旧館 B107号室
利用について
依頼分析
学内者向けに依頼分析を承っていますのでご相談ください。
学外利用
本装置は他大学・公的研究機関、ならびに民間企業による利用が可能です。